手帳
私の大学2年間を想う。
そう、今夜の議題は「私の2年という時間の証明」だ。
それも、ただの講義ではない。
大学生になった私が、1番初めに強く想った人が居る空間で講義は開かれるのだ。
まあ、なんという変態。
変人。
ロマンチスト?
いやそんな可愛らしいものでは到底無い。ただの戒めと言う名の自己満足。
それに、私の若さをからかった彼に、大人になったと驚きうろたえてほしいと、
少しだけ思っている。ほんの少しだけ。
私の事情を知っていて、私が哀れだと憂いたそこの貴方。ここ笑うところだからね。
決して私は、この人にもこの空間にも未練があるわけでは無い。
ただ、私のスタート地点、ただそれだけだ。本当にそれだけ。
所謂、原点回帰とかいうやつ。
私はこの人のそばから始まり、何を考えて考えて考えて、今日の私まで至ったの?
そんな事を考えている。
悟られたら嫌だから、手帳でも出しておこう。これ基本だね。
これをあえて載せる事の意味はあまり分からないが、
ただ、きっと私は、
私の記憶力の乏しさに一切の期待もしていないんだろう。
だって私、2年前、何をしてどこに行ったとかの記憶なんてさらさら無いんだから。
ただ、感情と思考だけがはっきりと記憶されている。
厄介極まり無いもんだ。
iPhoneの充電が切れたら、帰ろう。